【硬水と軟水の違いってなに?】ミネラルウォーターの種類に迫る!

目次

ミネラルウォーターの硬水と軟水の違いについて

ミネラルウォーターは、健康をサポートするために選ばれる飲料水のひとつです。

ミネラルウォーターには主に硬水軟水2つの種類に分類され、硬水と軟水それぞれ特徴が違います。

硬水と軟水それぞれの違いとは一体何なのでしょうか?

この記事では、ミネラルウォーターの硬水と軟水の違いについて具体的に探り、硬水と軟水それぞれのメリットとデメリットに焦点を当てていきます。

 

硬水と軟水の基本

まずは、硬水と軟水の基本について解説していきます。

硬水

硬水は、主に地下水が岩盤や鉱石と接触することによる、ミネラル成分の含有量が豊富なお水が分類されます。

主な成分にはカルシウムマグネシウムが含まれます。

カルシウムやマグネシウム、これらのミネラル成分が水中で結合し、硬水を形成します。

硬水はカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分の含有量が豊富なため、現代人に不足しがちなミネラル補給の手段として好まれるメリットがあります。

 

軟水

一方、軟水はカルシウムやマグネシウムなどのネラル成分の含有量が少ないお水が分類されます。

主に雨水が地下に浸透し、岩盤と接触することなく取り込まれることがあります。

この結果、カルシウムやマグネシウムの含有量が低く、軟水は比較的軽い口当たりを持っています。

 

硬水と軟水のメリットとデメリット

硬水と軟水は「硬度」が違います。

硬度とは、お水1Lあたりのカルシウムやマグネシウムの含有量です。

硬度は、WHO(世界保健機関)が定める基準では硬度120mg以上が硬水、120mg未満が軟水と分類されています。

飲用・使用した場合、硬水と軟水にはどのような違いや、メリット・デメリットがあるのでしょうか。

以下で解説していきます。

 

味わいと口当たり

硬水はカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分の含有量が豊富で硬度が高いため、少し重い口当たりをしています。

一方、軟水は硬度が低く、軽い口当たりでさっぱりとした味わいがあります。

硬度の差があることで、ミネラルウォーターの味わいや口当たりに違いがあります。

 

健康への影響

硬水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分は、骨や歯の健康を促進するとされるメリットがあります。

一方で、軟水はカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分が少ないため、不足する栄養素を補う必要があるデメリットがあります。

硬度の差によって、健康にも影響を及ぼすのです。

 

家庭用機器への影響

硬水は、カルシウムやマグネシウムの沈殿により、家庭用機器や配管に白い堆積物を残すデメリットがあります。

一方で、軟水はこのような問題が発生しにくいため、家庭用機器の寿命を延ばすことができるメリットがあります。

 

洗浄効果

硬水は洗剤と反応しにくいため、洗濯や食器洗いで石けんカスができやすいデメリットがあります。

一方で、軟水は洗剤との反応が良く効果的で、洗い上がりが滑らかなため石けんカスが少ないメリットがあります。

 

日本のお水は硬水と軟水どっち?

日本のお水の硬度は、地域によって異なりますが、一般的には硬度の低い軟水が多いと言われています。

硬水・軟水は、地域による土壌のミネラル成分や土壌内での滞留時間の違いで変わりますので、日本の水道水がほとんど硬度の低い軟水であるのは、地形や河川の長さが関係しています。

具体的に解説していきましょう。

 

なぜ日本は軟水が多い?

日本は国土が狭く、山から海までの傾斜が急です。

また、河川は短いため、水の流れは急であるという特徴があります。

比較的短時間で地層中のミネラル成分を吸収されずに流れるため、ミネラル成分が少ない軟水になります。

私たちが普段日本で飲んでいる水道水や日本で発売されているミネラルウォーターほとんどが軟水ですので、日本人には硬度の低いお水のほうが合うと言われています。

 

硬水が多い欧米

欧米やヨーロッパのお水の硬度は、日本よりも高いと言われています。

大きな土地と平坦な地形が多いヨーロッパ・北米では、河川も長く、海までの傾斜が緩やかです。

ゆっくりと時間をかけて地層を浸透して通り抜けるため、土壌内での滞留時間が長く、ミネラル成分の含有量が豊富な硬水になります。

 

軟水・硬水を使い分けて料理をする

一般的には硬度の低い軟水が多いと言われている日本。

日本に多い軟水はクセがないため、出汁や素材の味を活かした料理に最適です。

また、硬水は食材の煮崩れを防ぎたい料理に相性が良いです。

軟水と硬水の特徴を知った上で、使い分けて調理すると、料理の仕上がりも変わります。

硬水と軟水の効果的な活用方法を解説していきます。

 

出汁を取る

和食などの日本料理に欠かせない出汁は、口当たりの軽い軟水で取ると素材の旨味をしっかり引き出せます。

関東はややお水の硬度が高く昆布出汁が出にくいため、素材としてかつお節を使用するようになったとも言われています。

一方、関西は昆布から出汁を引き出すのに最適な軟水なので、料理には昆布出汁を使用する文化が定着したという説があります。

硬水は、カルシウムやマグネシウムが旨味成分と結合し、アクが出やすくなるので、洋風出汁として、ブロック肉や骨などの食材からじっくりスープを作る料理に合います。

 

炊飯

日本のお米にはやはり軟水が合います。

軟水を使ってお米を炊くと、ふっくらほどよい粘り気と甘みのあるご飯が炊けます。

一方、硬水はインディカ米を使った米料理、ピラフやパエリアなどの料理との相性が良いです。

あっさりとした味とパサパサした歯ごたえのある食感が楽しめます。

野菜を煮る

軟水で野菜を煮込みたいとき、野菜に味がよく染み、野菜がやわらかく仕上がります。

硬水は、ゴボウやレンコンなどの根菜類のアクを取り除くための方法としてお料理に活用すると、野菜の口当たりが良くなります。

 

日本人には軟水が合う?

日本人には硬度の低い軟水が合うとお伝えしてきましたが、日本人に軟水が適している理由と日本人が硬水を飲んだ際の影響を解説していきます。

日本人に軟水が適している理由

日本人に軟水が適している理由は、飲み慣れているからです。

前述したように、日本の水道水はほとんどが硬度の低い軟水です。

さらに、日本で発売されているミネラルウォーターも軟水が一般的になっています。

こうした環境により、日本人は子どもの頃から軟水に慣れ親しんでいるので、どちらかというと硬度の低い軟水の方が適していると言われているのです。

 

慣れない地で硬水を摂取するのは避けるべき

日本の水道水やミネラルウォーターはほとんどが軟水ですが、国によっては硬水が一般的という地域もあります。

それを知らずに現地で日本人が硬水の水道水やミネラルウォーターを摂取すると、胃腸の機能が低下し、お腹を下してしまう可能性があります。

水あたり

飲み慣れた軟水から、突然硬度の高い硬水を飲んだことにより、胃腸の機能が低下し、お腹を下すなどの体調不良を招いてしまうことがあります。

加えて、旅行などでは慣れない地域や移動での疲労から胃腸が弱まってしまう可能性もありますので、その状態で水道水やミネラルウォーターの硬水を飲料水として摂取することにより、水あたりを引き起こしやすくなるのです。

細菌

日本の水道水は厳しい水質基準で管理されているため、水質基準をクリアした安心して飲める水質で各家庭に届きます。

しかし、海外の国々と日本の水質基準が同じとは限りません。

異なる基準で水道水を管理していることが多く、国によっては日本の基準では衛生面に非常に不安が残る水を供給している地域もあります。

そのため、硬水の水道水が身体に合わず、結果としてお腹を下すことがあるのです。

このように、日本人は軟水に慣れているからこそ硬水を摂取するとお腹を下すなど胃腸の機能が弱まり、体調不良を招く恐れもあるので、慣れない地で硬水を摂取するのは避けた方が良いでしょう。

 

赤ちゃんや小さな子どもの水分補給にも軟水がベスト

1歳未満の赤ちゃんにお水を与える場合は、必ず軟水を選んでください。

胃腸が未発達な赤ちゃんや小さな子どもがミネラルの含有量が多い硬水を摂取すると、身体に負担がかかってしまいます。

軟水はマグネシウムの含有量が少なくお腹にも優しいため、1歳未満の赤ちゃんや小さな子どもにも安心して与えることができるメリットがあります。

1歳未満の赤ちゃんや小さな子どもへの水分補給の際に与える水分はもちろん、赤ちゃんの粉ミルクを溶かすお湯にも必ずミネラルの少ない軟水を選ぶようにしましょう。

 

硬水と軟水どちらも健康的な水分補給の手段

ミネラルウォーターの硬水と軟水はそれぞれ特性に違いがあり、口当たりなどの好みや料理によって効果的な活用方法、健康への影響を考慮して選ぶことが非常に重要です。

硬水、軟水どちらも飲料水として飲用に最適ですが、1歳未満の赤ちゃんや小さな子どもへの水分補給の際に与える際は、軟水を選ぶと安心です。

硬水と軟水のメリット・デメリットを理解することで、ご自身の好みや使用目的、健康状態に合った効果的な選択ができるようになると思います。

ミネラルウォーターを必要とする時、ご自分に合ったお水を見つける手助けになれたら嬉しいです。

ミネラルウォーターの選択肢が増えた今、ぜひご自分に合ったお水を見つけてみてくださいね。

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